2004-06-16

ひと月ほど前に、知人(PCの猛者とかではない普通の人)から「日記とか置いてあるホームページ作ったよ」といったメールが来たので覗いてみる。……うぅ、だめだ。これは……

(と、ここでHTMLの話になるのではないかと踏んだあなた、僕もそこまで子供じゃあないですよ。)

内容が赤裸々すぎで、照れくさくて読んでられない(笑)。

Web日記は「電波なもの」「ためになるもの」「誠実なもの」「赤裸々なもの」「オブラートにくるんだ理論武装で自己顕示欲を満たすもの(うちはこれだな……)」「事務的なもの」などに分類できますが(←てきとう)、赤裸々なものだけは、書いてる人が赤の他人であればこそ楽しめるのだということに気づいてしまった。というか、まあ人にもよると思いますけど、赤裸々なものを書くという決断をしておいて、かつ知人に「見てね」と告知する感覚は個人的には驚愕でした。

赤裸々なWeb日記って、どれも「知らない人に向かって」いるからこそ書けてるんだろうなあ、と思い込んでたんですが、そうとも限らないのね。

ちなみに、残念ながら、ここはすでに現実の知人数人に存在を知られてしまっているので、絶対に赤裸々にはしません(ていうか性格的にできないけど)。もっと、もっとオブラートを!

マクロ入門

忘れてるわけじゃないってのを知らしめるべく中間報告。原稿用紙換算で20枚前後になりそう、というのは多いかな? もうちょっとで公開できますです。こういうのは本来マニュアルに書いてあるべきではないか、といった内容になっております(苦笑)。

2004-06-08

友次郎よ自己批判せよ – 更新履歴(2004年6月) – Final β Laboratory
http://www.finalbeta.jp/update_log/2004_06.html#log20040607_1

いや批判てそんなつもりは……。いっしょに学んでゆこうではないですか。(←逆に偉そうだ)

論拠を確認しないでこのまま議論してもあんまり意味がないのですが、昨日のは(そこを読んだ方が)誤解されかねないところもあるかと思ったので、ちょっと補足というか自己弁護させてください。本筋とは直接関係はありませんし、あたりまえのことしか書いてません。あくまで念のためということであしからず。

僕はべつに「消費者にはオリジナルを処分する際に複製物を手もとに残しておく権利がある」とか主張してるわけではないです。言いたかったのは「現行の法律では違反にならないんじゃなかったか」ということで、その現状について望ましいとか維持すべきとかの含みはありません。そういう現状については、「違法ではない」うちの、どちらかというと「法の抜け道」に近いんじゃないかと思います。以下はその理由ですが、これはたぶん中村さんとそんなに違わない認識ではないかと。

『著作権の考え方』にも出てきますが(これはネタばれか?)、CDを買うのは、理念的には楽曲を楽しむ権利を買うことで、現状、楽曲の収録された円盤を購入するというのはそれと現実との一種の妥協点と考えられるわけです。

この理念的な部分をきっちり再現してるのがコンピュータ・プログラムの販売形態ですよね。あくまで販売しているのはライセンス。円盤なんてのはオマケみたいなものです。譲渡はライセンス(使用する権利)の譲渡であって、譲渡してしまえば譲渡者はそのプログラムを使用する権利を失う。

この発想を音楽について適用すれば、楽曲を聴く権利を譲渡したら譲渡者はその権利を失うと考えるのは自然です。だから、この件についての「それってありなの?」という疑問には僕もまったく共感できます。コンピュータ・プログラムとレコードとで扱いが違うのは歴史的経緯ってことでしょう。で、きっとそのうち「ライセンス的見解」に一本化されていくんじゃないでしょうか。その「ライセンス的見解」を反映した流通を、CDという販売形態(円盤という「モノ」を売って儲けるという発想を前提に構築された流通体系)の中で実現しようとするのは無理があるとも思いますが。

しかし、僕らはWebでこんな議論をしてるような人種だからライセンスを購入するということにたいして馴染みがありますけど、「なにいってんの? 僕は円盤を買ったんだから、円盤をどう扱うかは僕の自由でしょ!」という人はなかなか減らないだろうなあ……。

2004-06-07

先日読んだ本で著作権半可通になった人間の言うことなので自信はあんまりないんですが。

雑多メモ – 更新履歴(2004年6月) – Final β Laboratory
http://www.finalbeta.jp/update_log/2004_06.html#log20040605_6
商業メディアの記事でiTunesにAACフォーマットで読み込み済みのCDはあらかた中古で売り払ってしまったとか書いちゃうライターって
コメントで突っ込まれて金をもらうのが目的ではなくて処分したかっただけとかいう言い訳もすごい。現行法やアーティストの権利保護(がちゃんとできているのかという点はさておく)より「自分の手間」が上なのね。

中村さんは「商業メディア上で言い切ったことの大胆さ」を言われてるのだと思いますけど、これって違法ではないですよね。(コピーコントロールでない)CDをリッピングするのも、リッピングしたオーディオデータを手もとに残した上でオリジナルを中古店で処分するのも。レコード会社やJASRACは忌々しく思ってるかもしれないけど、さすがにそれを違法だとは言ってなかったと思います(将来法律を変えて違法にされてしまうかもしれないけど)。

だからこそ、JASRACはサイトのFAQに「自分で買ったCDをMDに録音したいのですが、著作権上問題はありますか?」とか「MP3ファイルを配信したいのですが」という質問は置いたのに、「録音したMDを残して購入したCDを処分するのは違法ですか?」とか「自分で買ったCDをMP3として録音したいのですが、著作権上問題はありますか?」といった、「ほんとに確認しておきたい質問」については用意しなかったのでしょう(MP3のことは、配信とか頒布について――「それは違法です」と言えること――ばっかりこのFAQには載っている)。私的複製を残してオリジナルを手放す行為が違法なら、カセットテープやMDの普及した時点で(啓蒙活動なりコピーガードなり法的措置なりの)対策がとられてるはずです。

で、もし違法でないのなら(あくまで上の僕の意見が正しかったらの話ですよ)、このライターさんがそこを確認せずに言い訳めいたことを書いていることのほうが罪深いような気がします。過去に同じような行動をとったユーザーはたくさんいると思いますが、こうした人々にとっては、自分は法を犯してしまったのか否か、という大事な一線に関わる話だからです。

コメントを付けた人も回答したライターも、倫理的価値判断の含みを持たせて法的問題を語るという、著作権問題の議論にありがちな誤謬に陥っているように見えます。

「売り払ってしまった」とはっきり書いたことが「すごい」ということについてはまったく同感ですけど。

2004-06-05

インストール時、基本的にWZ固有の拡張子にはアイコンや関連付けの登録をしておいてほしい。

.txcとか、.txmファイルへの関連付け(アイコン登録含む)をしてくれるようなスクリプトを、誰か作ってあげないかしら。

いや、いっそ、もうちょっと良質のインストーラを誰か作ってあげないかしら。

マクロ入門

その後内容を見直しました。一般的な話でなく(基礎的なことは載せますが)、具体的にWZではどうなのかを書いたマニュアルふうのものにします。ふとマクロ機能についてヘルプの記述を見たら、このあたりについてあまりにも記述が乏しかったので、そこを補うような感じ。で、書きながら上記のようなことを考えた次第。そうなってないと、ファイルの種類とか説明しにくいなあ、と思ったもので。

CDケースのジャケットを作る

iTunesの新しいのがCDケースのジャケットを印刷できるようになったのを見て、なぜかMicrosoft Wordで同じようなものを作ってみたくなった。といっても、マクロじゃなくて単に寸法を取ってあるだけの雛形だけど。逆に言えば自由度は高い。サンプルで載っている文字を消して、上にラベルをタイプしたりイラストを挿入してから印刷しましょう。2ページ目(トレイ用)のは折り目をつけてからカットすると合わせやすいです。

たまにこういう牧歌的なのがあってもいいよね。

2004-06-04

本のおすすめ

今回の件で、日本での著作権の扱われ方についてもう少し知っておこうかな、と思い、岡本薫『著作権の考え方』(岩波新書)を読みましたが、わかりやすくてよいと感じたので紹介しておきます。法的な専門知識は持たないが著作権を取り巻く動向に関心がある、という人に格好の書。著作権について抱きがちな誤解(僕もたくさん誤解していた)を払拭して、正しい議論をできるようにするための基礎知識が身につきます。今回話題になった輸入権や貸与権の話も載ってます。薄い本だし、文章も明確で読みやすいので、数時間もあれば読めるのではないかと。

興味深かったのは、レコード業界について「他の業種と比べて努力不足である」という趣旨の指摘がたびたび出てきたこと。CDのプロテクション技術は不完全で、不正コピー流出を阻止する自主努力が足りていない(DVDとの比較)とか、自動車産業は中古車流通によって新車の売り上げが影響を受けだした時期に、メーカー自らが中古車市場に参入して買い取りやディーラーを買って出たじゃないかとか、輸入権を持ち出さなくとも生産拠点を海外に移して逆輸入の形で価格を下げたりできるだろうとか(「著作権に頼りたい業界は、そうした努力は最初から念頭にない」と手厳しい)。基本的に消費者と権利者の対立という構図でしかレコード協会を批判する理屈を説明できなかった(再販制度とで二重の保護になるとかは言えたけど)自分としては、膝を打ちっぱなしです。

しかしこの本を読むと、文化庁は世界をリードする著作権法制の最先端組織のように見えかねないのはちょっとアレかな(笑)。その文化庁でいま働いてる人間が、審議期間中にレコード協会会長のレコード会社のアーティストのライヴに用意されたVIP席に座ってたりしたわけで……。や、むしろその癒着が日本の著作権保護政策を世界をリードするまでに推し進めたってこと? なんだかなあ。

あらやだ、ちょっと最近blogふうですわ。