2007-07-03

雑談。

いま、もうひとつ翻訳をしてるのですが、今まででいちばん長いものになる予定。といっても、せいぜい「生産的になろう」の二倍くらいですけど。会話調の記事なのが助かった。同じ分量で修辞的に凝ったエッセイなんかだと、およそ四倍近く大変なような気がする。O(n2)。チュートリアルみたいなテクニカルなやつは、解釈にぶれがないからそれほど大変でない。O(n)。

それにしても、勘定してみたらほとんど一年に一本くらいのペースでしか翻訳はできてないのね。本当はもっとがんがん、月一(ないし隔月)くらいでやってやりたいのに。忙しく(仕事に限らず)なると、翻訳する時間が少なくなるのは当たり前ですが、それ以前の問題として、訳してやろうという記事に出会うための情報収集の時間がなくなってしまう。まあ好きでボランティア的にやってるからいいんですけど。

ところで、海外の記事(エッセイなりブログなり)をボランティア的に翻訳していく文化というのは、技術系以外にはないんでしょうか。自分がそういうところばっかり見ているから知らないだけ? それとも事実技術系界隈だけのひそやかな楽しみなのでしょうか。プロジェクト杉田玄白だって、人文系の人間の理解をもっと得られていればあんなに閑散とはしていないはず(といっても、すでに山形氏のキャパは超えているようです)。

たとえば料理。レストランガイドやホームクッキングのジャンルで人気のブログは世界中にたくさんあるはずで、海外のお菓子についての記事とかは、日本人もなかなか面白く読めるはず。で、日本にもたくさんそういうブログはあると思うのですが、海外の記事をボランティアベースで翻訳するという文化はお料理界隈には根付いていないんじゃないかと思う(あったらごめんなさい)。

たとえば、megnut.com から、よりぬきでもいいから翻訳を出してくれる人(たち)がいたら、少なくとも僕は読みまっせ。(megnut.com は料理とレストランのサイトですが、ブロガーの Meg Hourihan は、黎明期からの有名ブロガーとして知られていて、ブログについての本も書いています。そしてじつは昔日本でも(一部の人に)ヒットした、セグウェイのパロディ動画、メグウェイのその人です。あと関係ないけど、FSF からその神聖な文字列を含むドメイン名は我々に渡すべきだとか言われたことはないんだろうか。)誰か翻訳してください。

どこかの企業がキャンペーンで一時的に展開するとか、プロバイダのコーナーとして雇われ人が連載するとかじゃなくて、あくまでエンドユーザーがボランティアでやるというとこがポイントです。僕は文学部出なので知人は人文系ばっかりですが、自分のブログを書くやつはいても、「なにかためになる文書をネットに置いてみようか」と考えるやつはひとりもいない。インターネットの使いかたを知らない連中め。たまにはクリックされるほうの検索結果になってみたいと思わないのか?

人はなぜボランティアで文書を公開するのか、という問題についての記事もあります(これも技術系に限った話だ)。誰か翻訳してください。

このへんのことについていつかまたちょっと考えてみよう。翻訳は、早ければ今週末にでも出る予定。おたのしみにね。