2002-09-04

PDAの雑談パート4。

出会ったすべての異性に初恋の人の面影を見いだしてしまう……ものなのかどうか、その答えはわかりませんが、すくなくとも確かなのは、PIMとしてのハンドヘルドというのはPalm Vxが登場した時点で、ひとつの完成形に達してしまっていたということです。(Palm OS 4.0以降でその多くがサポートされることになる、)カラー・ハイレゾの液晶とかWebクリッピングとか、外部メモリースロットとか、Bluetoothとか、そういったものはすべて、必要を満たしたあとに望まれるある種の過剰さに過ぎないのかもしれません。

知性を内に秘めたしなやかなフォルム。「世界でもっとも美しいものをこの手に所有している」という満足感と同時に、凛とした緊張感をも抱かせるそのボディは、触れると心地よく冷たい。媚を売るようなそぶりは一度もなく、それでありながらこちらが望んでいるものを、まるで僕自身より知り尽くしているかのように与えてくれる感動。

いまここに、はるかに美しく着飾り、より賢いはずのデバイスを手にしながら、いくらか豊満になったそのシルエットの背後に僕が見るのは、いちど捨てたはずのあのハンドヘルド、Vx。居並ぶPDAを横目に見ながら、剃刀に触れたような鋭い刺激にめぐりあうことはもうないのだろうかと、短いながらも濃密なあの半年間に思いをはせずにはいられないのでした。

……と、イヤラしい感じのネタを前回(9/3)載せようかと踏んでたんですが、あのニュースのせいでぜんぜん洒落になってません(笑)。なんだかなあ。