2003-10-12

あの連載は余談が売りだったのか……。

ゲームブックとロールプレイングゲームの思い出

偶然ですが、VCDにゲームブック関連のリンクが続いた(2003-10-03, 2003-10-09)のでゲームの思い出話など。

ゲームブックは小学校の高学年くらいからはまるようになってましたねー。社会思想社とか東京創元社とか富士見書房のやつを親にねだって買ってもらってました。洋モノ好きの妙な性癖は当時からで(「ナイトライダー」とか大好きだったなぁ)、スティーブ・ジャクソンとかゲイリー・ガイギャックスとか(どちらも海外の有名なゲーム・デザイナー)の名前をすでにしっかりと記憶に刻み込んでました(笑)。

で、(当時の)黄金パターンとして、そのままD&Dなんかのロールプレイングゲームの世界へ。新和(たしか会社自体が今はなくなってるんじゃないかと)というところからD&Dの翻訳が出てまして、それを読んで空想の翼を羽ばたかせてました。最近になって再び刊行されてる「ドラゴンランス」シリーズとかを読んだのもその頃。このへんまでは本当に孤独な趣味でしたね。小難しいルールブックを(プレイする人がいないので)ただ黙々と読んで楽しんでました。

そうこうするうちに、ロールプレイングゲーム自体がなにやら流行りだして、実際に一緒に遊ぶ人なんかが見つかるようになったのが中学生から高校生の間くらい。たぶんファンタジーブームと重なってたんじゃないかと。あのへんが角川スニーカー文庫と富士見ファンタジア文庫の全盛期なんじゃないでしょうか(それ以降を追いかけてないのでわかりませんが)。ゲームデザイナー(ビデオゲームじゃなくて、カードゲームやボードゲームのデザイナー)なんて職業にあこがれた人も多かったんじゃないでしょうか。この頃は本当にいろんなゲームが次から次へと出てきてましたね。ただ、同時に、ロールプレイングゲームのファン層と自分の興味の範疇がずれてきてるような感覚を持つようになって、そのあとは急速にゲームから離れていってしまいました。

なにが違ってきてたのかというと、アニメ。僕はアニメにはどうも興味がついていかなかったのでした。このへんで角川・富士見の「メディアミックス小遣いまきあげ戦略」のふるいからこぼれ落ちたみたいです(笑)。ゲームのデザインとか、ルールのバランスとか、そういう話(マニアックだ)は好きだったけど、アニメには行かなかった。ファンタジー系の小説はたくさん読んでたけど、アニメには行かなかった。一緒に遊ぶゲーム友達が、誰もゲイリー・ガイギャックスの名前を知らないことに苛立ったりしてました(笑)。富士見書房の「ドラゴンマガジン」がどんどんアニメよりになっていくので買わなくなってしまったり。理由は今でもよくわからないんですが、とにかくそこだけ焦点から外れてたんですよね。なんでなんだろう。海外ドラマは見まくってたけど(これが原因か?)。

インターネットでは、きっと調べれば自分に合うようなゲームファンのコミュニティも見つかるだろうな、とは思いますが、あえて探さないのです。いったん距離をおいてしまうと、もう当時の入れ込みようは戻ってこないでしょうから。あと、ゲーム自体が産業としてすでに巨大になりすぎ。ファミコンでエニックスの「ドラゴンクエスト」シリーズが大はやりだった当時に、「みんなが知らない舶来(笑)の趣味を知っている」という興奮が、小学生の頃にロールプレイングゲームに向かわせた大きな原動力のひとつでしたからね。

まあなんというか、ガキの頃からヒネクレモノであったと、そういうことですか(苦笑)。

おまけ豆知識、その1。わりと有名な話ですが、映画「ET」の冒頭で子供たちが遊んでるゲームがD&Dです。

おまけ豆知識、その2。あのWeezerのデビューアルバム(いわゆるBlue Album)の “In the Garage” という曲の出だしはこんなんです。

I’ve got the Dungeon Master’s Guide
I’ve got 12-sided die…

「僕はダンジョンマスターズ・ガイドも持ってるし、12面体ダイスも持ってる……」というわけで、これはD&Dのこと。ロールプレイングゲームが、アメリカの(ちょっとオタクっぽい)男の子の典型的な趣味だったのですね。この歌は「In the garage / I feel safe / No one cares about my ways(ガレージの中にいると/安全な気がする/だれも僕のやることなんて気にしない)」と歌う、引きこもり感満点の曲ですが、なんとも切なくて僕は大好きです。もともと「Weezer」って、今でいう引きこもりとか、そんな感じの問題児という意味なんだそうです。

高校のときにこの曲を聴いて、「リヴァーズ、わかるなあ」とか、がっちり共感してました(笑)。